放送直前特別対談!

リアクションの危険な香り
井上今回、最初アニメ化というお話が来た時いかがでしたか?
橋口ありえないですよね、すごいですよね、考えられないですよね。自分のキャラクターが動くなんて。30分のアニメで、しかもゴールデンで僕のキャラクターが動くなんて。どうしたらいいんでしょう、ほんとすごい嬉しいですね。
井上パンを食べた時のリアクションも、生で見られますね。
橋口そこは楽しみな部分ですね。
井上でも、リアクションの表現で、結構ギリギリで危険な香りがするのとか、いっぱいありますよね(笑)。パロディー満載な感じで。
橋口そうですね。まあ、何のパロディーとは言いませんけど、多少は入っちゃいますね。
井上多少(笑)。
橋口多少(笑)。まあそれも含めて、どういう風に演出していただけるのか、かなり楽しみですね。
井上あのリアクションの部分って、すっごい長くてホント面白いですよね。
橋口始めはそんなに長くなかったんですけどね。
井上だんだん長くなってきて、もう徐々にもの凄いことに…(笑)。
橋口インフレしちゃって、結構大変ですね。でも実は、ネーム描いてた時は、最初普通に「美味い」っていう感じでリアクションをとらせてたんですよ。そしたら担当の冠君に「なんですかこれ…」って冷たく言われちゃって。
(一同爆笑)
橋口「こんな、普通に『美味い』とか言って、なんかもう、青年誌行けば?とか、こんなんじゃないでしょ、もっと何か面白いのないんですか?」みたいなこと言われて、それでちょっと軽くひねりを加えたりして、それが面白くなってきて、どんどんエスカレートしていって…
井上ほんとにどんどん…(笑)
橋口一回そういうことやっちゃうと、やっぱり読者の方の期待にも応えたいし、もう止まらなくなってくるんですよ。パンのネタは、ある程度現実に基づいているわけですから変えられませんし、打ち合わせはそのリアクションが決まったら終わるくらいに、リアクション決めたら、「じゃあ飲み行こう!」っていう(笑)。
井上リアクションから入るんですね。
橋口リアクション第一主義です。まあもちろん、それだけじゃないですけどね(笑)。
井上でも、ああいう面白いリアクションって、どこから思いつくんですか?
橋口それは、脳って使っていくと、どんどん活性化していくじゃないですか。だからもう、リアクション脳みたいなのが出来上がってるんですよ、大脳・小脳・リアクション脳みたいな感じで(笑)。結構、飲みながら考えることが多いんですけど、最後のほうメチャクチャになっていったところで、「ああ、これいいな」っていうのが出て来るんですよ。
井上なんか、もの凄いですね(笑)。それでは最後に、アニメをご覧になるファンの方に是非何か一言コメントを。
橋口いやー、こういうの苦手なんですよね。何て言うか、どうぞよろしくお願いします。
井上普通だ(笑)
橋口そうですね、リアクションの部分も含め、漫画では描けなかったり表現できない部分っていうのが、アニメには沢山入ってくると思うので、そういう部分を是非ご堪能下さい。僕もすごく楽しみにしてます。
井上今日は、ホントにありがとうございました。
橋口こちらこそ、ありがとうございました。
2004年 8月某日 小学館にて


橋口たかし先生プロフィール
1967年生まれ、東京都出身。1988年「コンバットティーチャー」でデビュー。一時お笑いの道に進むが相方とウマが合わず、しぶしぶ漫画家の道に舞い戻る(ご本人談)。そして現在、週刊少年サンデーで「焼きたて!!ジャぱん」が大好評連載中。
井上麻里奈プロフィール
1985年生まれ、東京都出身。2003年にソニーミュージックSDグループ主催の声優オーディションでグランプリを受賞。OVA「コゼットの肖像」のコゼット役でデビュー。また、8月11日に発売された同作品のエンディング主題歌「宝石」を歌っている。


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