第21回 (雪乃)姉さん、事件です。
会社の車の鍵が行方不明だ。 アニメは様々な場所にいる、多くの人たちの手によって作られている。 キャラクターを描いた絵や背景画、色を塗ったデータファイル、編集した映像等々、様々なものを車で運ぶ。 そんなとき、車が使えないとかなり仕事に支障が出る。 これまでも車の鍵が見つからないことはたまにあった。 大体は鍵をかけておく場所のフックの下に落ちていたり、誰かが使った後、戻さずにポケットに閉まったまま忘れていたりすることがほとんど。 車の鍵がないことに良く気付くのはスタッフYだ。 フックの下を探しても見つからない場合、Yの犯人探しが始まる。 まず今日、車を使った者に容疑がかけられる。使用した時間を尋問。 車をあまり使わない日もあるが、頻繁に使うことがほとんど。 車は3台あるので、皆すぐに使える車の鍵を取って駐車場に行く。 自分が何時どの車を使ったかなんてことはあまり覚えていない。 しかし、捜査するYはいつ頃誰が車を使っていたかを覚えていたりすることが多いので、追求は厳しく、逃れる退路を塞がれる。たとえ、犯人でなくても自分が使おうとしてポケットに入れたままにしたのではないかと錯覚してしまう。 苦しみながらも「俺じゃない・・・俺じゃない」と主張し、無実をアピール。 いっこうに犯人が見つからずお互いの語気も荒れてくる。 始まる罪のなすり合い。 争う間にも隙をついて誰かが車の鍵を荷物に忍び込ませるかもしれない。 そんな不安が頭をよぎる。 そして・・・ 「探している車の鍵ってここに置いてあるやつじゃないの?」 別の用件で現れた総務の人がお菓子の箱の下から鍵を発見した。 一度、発見者に鍵紛失の容疑がかかるが、彼にはアリバイがあり犯人とはなりえない。 なりえないのだが・・・ とりあえず車の鍵は見つかったので、結果オーライ。 犯人は総務の人ということにして、現場は落ち着いた。 彼が犠牲になったことを私は2週間ぐらい忘れないようにしたい。(希望) いつもこんな感じ。和気藹々(わきあいあい)とアニメ作ってます・・・ノ。 | ||
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